ステーブルコインの成長 マネーマーケットを破壊する可能性

　　ボストン連邦準備制度理事会（Boston Federal Reserve）のエリック・ローゼングレン（Eric Rosengren）総裁は、ステーブルコインの指数型的な成長が気になり、プライムマネーマーケットファンドの「破壊者」になる可能性があることを指摘しました。

　　6月27日に報告されたステーブルコインの取引量は630億ドルで、全世界で記録された960億ドルの暗号スワップのうちの1つとなっています。ローゼングレン総裁は、ステーブルコイン市場を「短期信用市場に周期的な混乱をもたらす」、「私がテザー（USDT）とステーブルコインについて話した理由は、そのポートフォリオを見ると、基本的にはプライムマネーマーケットファンドのポートフォリオに似ていますが、よりリスクが高いかもしれません。テザーは、いくつかの資産を持っていますが、パンデミックの際には、それらの資産のスプレッドがかなり広がりました。FRBが介入したのは、短期信用市場が継続的に機能するようにするためです」と強調しました。

　　ローゼングレン総裁は、「現在、ほとんど規制されていないステーブルコイン市場が成長し、経済の重要な分野になっていくことです」慎重に考え始める必要があります。

　　テザー（USDT）は、現存するステーブルコインの中では圧倒的に大きく、評価額は620億ドル。またサークルという会社が発行・管理しているステーブルコインのUSDCの時価総額は258億ドルで、USDTとUSDCを合わせると、2つのステーブルコインで1110億ドルのステーブルコインの時価総額全体の79％を占めています。