概要:[台北 22日 ロイター] - 台湾中央銀行は22日、今年3回目の利上げを決定した。経済成長見通しを引き下げるものの、インフレ懸念が根強く、引き続き必要に応じて政策調整する方針を示した。 政策金利は
[台北 22日 ロイター] - 台湾中央銀行は22日、今年3回目の利上げを決定した。経済成長見通しを引き下げるものの、インフレ懸念が根強く、引き続き必要に応じて政策調整する方針を示した。
政策金利は12.5ベーシスポイント(bp)引き上げられ1.625%となった。
ロイターのエコノミスト調査では予想中央値で12.5bpの利上げが予想されていたが、25bpの利上げや50bpの利上げを予想する声もあった。
楊金龍総裁は会見で「経済は下降トレンドだが、この先なお多くの不透明要因がある」と述べ、ウクライナ戦争などを挙げた。
中銀はすでに今年政策を引き締める方針を示しているが、引き続き政策を適時調整し物価安定につなげていくと説明した。
インフレ抑制に向けた追加措置として、6月に続き今年2回目となる25bpの銀行預金準備率引き上げも発表した。
この日発表した経済予測では、今年のインフレ率予想を上方修正する一方で成長率見通しは引き下げた。
今年の消費者物価指数(CPI)上昇率予想は前年比2.95%。6月予想の2.83%から引き上げた。
ただ足元でインフレは減速している。8月は2.66%で半年ぶりの低い伸びだった。
一方、経済は中国など主要輸出先の消費減退で失速感が出ている。
中銀は今年の成長率予想を3.75%から3.51%に引き下げ、23年は2.9%と予想した。