概要:米サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は27日、連邦準備理事会(FRB)はインフレ率押し下げに「断固として」取り組む決意だが、経済を低迷させないよう「可能な限り」慎重に行いたい意向だと述べた。
サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は27日、米連邦準備理事会(FRB)はインフレ率押し下げに「断固として」取り組む決意だが、経済を低迷させないよう「可能な限り」慎重に行いたい意向だと述べた。写真は、同総裁。2021年11月16日にサンフランシスコで撮影。(2022年 ロイター/Ann Saphir)
[27日 ロイター] - 米サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は27日、連邦準備理事会(FRB)はインフレ率押し下げに「断固として」取り組む決意だが、経済を低迷させないよう「可能な限り」慎重に行いたい意向だと述べた。
シンガポール金融管理局(MAS、中央銀行)と共同で開催したシンポジウムで「労働市場への影響が長期化しないよう、高インフレ環境の中、できる限り注意深く対応する」ことが重要だと語った。
「物価安定が基本」とした上で、米国のインフレは需要過多と供給制約がそれぞれ原因の約半分を占めていると分析した。FRBが需要を抑制するために利上げを行うと同時に、供給面の問題が和らいで需給が「中間点で折り合う」ことを望んでいると語った。
ただ、サプライチェーン(供給網)は依然として混乱し、労働供給は望んでいたほど早期に回復していないと指摘。このため、FRBはインフレ率が確実に低下するよう「少しだけ追加的に」需要に働きかける必要が生じるかもしれないと述べた。