概要:この週末!プロトレーダーによりATRを用いた分析法と通貨強弱法をご紹介!
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トレードをするときに、誰もが意識することは
どこで利益確定をするか
ということです。とりわけ、為替差益を狙うFXトレーダーであれば、ほとんどのトレーダーが、エントリーと同時に利益確定ライン(Take Profit)を設定すると思います。
ところで、こんな経験はありませんか?
‧ポジションを持ち続けていれば、もっと利益が狙えたのに‧‧‧。
‧ポジションを保有し続けたら、利益が減ってしまって悔しい‧‧‧。
おそらく、すべてのトレーダーが経験するジレンマでしょう。現在では、損切り(ストップロス)については、様々な情報があります。ストップロスを設定することが大切なのは、どのサイトを見ても紹介されています。
しかし、トレーダーにとって一番重要な「どこで利益確定をすると、最大利益が狙えるのか」という課題を解決する情報は、なかなか見つかりません。
そこで私が提案するのは、1日のボラティリティに注目した「ATR(エー·ティー·アール/Average True Range)」というインジケータを活用することです。
ボラティリティを使った損益の確定というのは、あまり馴染みがないかもしれませんが、海外トレーダーの中では有名な考え方です。
ボラティリティが大きくなると、狙える利幅も大きくなりますがリスク幅も同じように大きくなってしまいます。ボラティリティが低いと、リスクは限定されますが狙える利幅も小さくなってしまいます。
ATRは、例えば「高値と安値の差」など、単純に一つの値幅を計測するのではなく、例えば日足だと「当日高値-前日終値」、「当日高値-当日安値」、「前日終値-当日安値」の中で最大の値幅をその日1日の値幅(真の値幅)とするという考え方です。
ドル円(USD/JPY)のチャートを例に解説したいと思います。
チャートの下部に表示しているインジケータが「ATR(アベレージ·トゥルー·レンジ)」です。これは、相場の平均ボラティリティを示しているインジケータです。
例えば、上記のドル円の日足チャートでは、ATR=0.537となっています。Pipsで示すと、「53Pips」です。
つまり、
「ドル円が1日に変動する目安幅は53Pipsである」
ということが分かるのです。
この考え方を基にして、利益確定ラインを決めることができます。
ところで、ボラティリティは時間帯や通貨ペアによって全く異なります。例えば、ポンド円(GBPJPY)はドル円の約2倍のボラティリティがある傾向があります。
エントリーするときに、どの程度のボラティリティがあるかによって、利益確定ラインを変える必要があるのです。
ここでは、主にデイトレードでATRを活用する方法をご紹介していきます。
先ほど紹介したドル円の15分足チャートを表示させてみました。
基準となるのは、1日の「始値」です。以下のような式で示すことができます。
当日のATR=100%と考えます。
もちろん、日によっても変動しますが、私の経験上、70%のボラティリティ幅は満たす傾向があると思います。
例えば、上記の例ではドル円の1日のボラティリティが53Pipsでしたね。
70%の値幅は約37Pips程度となります。一本調子でトレンドが発生しているときは、素直に30~37Pips先に利益確定ラインを設定しておきます。東京時間などトレンドが出る前にレンジ相場になっていたときは、20~25Pips程度と考えます。
このようにボラティリティの考え方を応用すれば、利益確定ラインを論理的に導き出すことができるのです。
ストップロスは「終値で始値を超えたとき」です。
デイトレードでは、始値を意識することが大切です。1日の始値を上回っているのか、下回っているのかで、当日の値動きの様子をある程度把握することができるでしょう。
エントリー方向と逆行して始値を終値で超えた場合、一旦ストップロスをして様子見をしてください。ロンドン市場が始まる16:00~17:00前後は特に注意が必要です。
ATRで当日の値幅の範囲を予想できますが、確実ではありません。場合によっては、平均ボラティリティの半分までしか相場が伸びない可能性もあります。
通貨ペアや当日の相場状況によって、全く違います。
どんな状況であれ、利益になったポジションを損切りで終わってしまうのは、非常に悔しいでしょう。実際に、私も経験したことがありますが、損切りで終わってしまうと、次のトレードに影響してしまいます。
そこで、私のおすすめなのは、「2段階利益目標設定」です。
具体的には、1/2ATR(ATR=50%)でポジションの半分を決済、ATR=70%で残りのポジションを決済します。
ただし、上記の方法で決済をしてしまうと、大きなトレンドを見逃してしまうという弱点もあります。自分に合ったトレードルールを作成してみましょう。
ロンドンフィックスは、日本時間の午前1:00頃(夏時間午前0:00)ですが、相場のボラティリティがピークになる時間帯です。デイトレードが基本ですので、就寝前には決済をしてしまいましょう。
明日には抵抗線や支持線としてATRの機能を紹介します。
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