豪・NAB企業景況感指数悪化で豪ドルの下値余地に要警戒

　　豪・5月NAB企業景況感指数が発表され、前回値の20.0から下落し16.0となりました。NAB企業景況感指数は、オーストラリア国内のビジネス状況と国家経済の景況感を測る重要指標と位置付けられており、0がベンチマークとなっています。0を超えると市況は概ね良好。0を下回った場合、景気状況の悪化が懸念されます。豪・NAB企業景況感指数は、今年2月のロシアによるウクライナ侵攻時、一時的に0を下回りマイナス12となりましたが、それ以降は0よりプラス圏で推移しています。

　　また、同時刻に発表された豪・5月NAB企業信頼感指数は、前回値の10.0から下振れとなり、6.0で着地しました。前月に比べ景況感が悪化しています。

　　今回の豪・NAB企業景況感指数/ NAB企業信頼感指数の発表を受け、反発していた豪ドルが再び下落基調に入りました。豪ドル米ドルは、先週8日（水）から時間足20EMAに沿って下落していましたが、本日の指標発表前まで反発していた勢いが失速。本日高値の0.6952から、再び下落となっています。テクニカル的には、豪ドル米ドルは日足RSIで依然30より上位に位置し、週足ベースでは38.5と下落余地を残しているため、下位足の4時間足での反発（10EMAラインの0.6981付近まで）を見つつ、下値掘りに警戒したいところです。