概要:[ニューヨーク 15日 ロイター] - 米国株式市場は反落して取引を終えた。世界的な景気後退への警戒感が強まる中、この日発表された経済指標は米連邦準備理事会(FRB)による積極的な引き締め観測を変える
[ニューヨーク 15日 ロイター] - 米国株式市場は反落して取引を終えた。世界的な景気後退への警戒感が強まる中、この日発表された経済指標は米連邦準備理事会(FRB)による積極的な引き締め観測を変えることはなかった。
引けにかけて売りが勢いを増し、マイクロソフト、アップル、アマゾン・ドット・コムなどが下落。ハイテク株の多いナスダック総合が大きく下げた。
S&P総合500種は多くのアナリストが重要な節目水準と見なす3900をわずかに上回る水準で引けた。S&Pは過去2週間に数回この水準を試している。
ダウ工業株30種は金利動向に敏感な銀行株に支援され、比較的小幅な下げにとどまった。
この日発表された指標は小売売上高などが予想を上回り、来週の連邦公開市場委員会(FOMC)でFRBが75ベーシスポイント(bp)の追加利上げを実施するとの見方が強まった。ただ、その後の政策の方向性には不透明感が漂っている。
ダコタ・ウェルスのシニアポートフォリオマネジャー、ロバート・パブリク氏は「問題は11月に何が起こるかだ。FRBが本当に適切に対処したいのなら、11月に50bp、12月に25bp引き下げてから再評価することになるだろう」と語った。
8月の小売売上高は前月から0.3%増えた。横ばいと予想されていたが、ガソリン価格の低下が消費を下支えした。
また、週間新規失業保険申請件数(9月10日までの週)は前週比5000件減の21万3000件と、5月末以来3カ月超ぶりの低水準になった。
一方、8月の鉱工業生産指数が予想外に低下するなど、経済を巡る悲観的な見方につながる材料も見られた。
S&P主要11セクターでは9セクターが下落した。米国で鉄道ストライキが回避されたことや需要を巡る懸念から原油価格が急落し、エネルギーセクターが下げを主導した。
バイデン大統領は15日、国内の主要鉄道会社が賃上げと労働環境の改善で労働組合と暫定合意に達したとの声明を発表。これにより、物流の混乱を招き米経済に深刻な影響を及ぼす恐れのあったストは回避される運びとなった。
鉄道運営会社ユニオン・パシフィックとノーフォーク・サザンは全般的な市場をアウトパフォームした。
アドビは16.8%の大幅安。オンライン共同作業向けツールを手掛けるフィグマを約200億ドルで買収すると発表したことが嫌気された。
ニューヨーク証券取引所では、値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を2.79対1の比率で上回った。ナスダックでも1.35対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は111億1000万株。直近20営業日の平均は103億5000万株だった。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 30961.82 -173.27 -0.56 31124.68 31277.69 30882.08
前営業日終値 31135.09
ナスダック総合 11552.36 -167.32 -1.43 11633.24 11760.73 11497.11
前営業日終値 11719.68
S&P総合500種 3901.35 -44.66 -1.13 3932.41 3959.14 3888.28
前営業日終値 3946.01
ダウ輸送株20種 13510.73 -145.01 -1.06
ダウ公共株15種 1015.98 -25.58 -2.46
フィラデルフィア半導体 2549.54 -41.97 -1.62
VIX指数 26.27 +0.11 +0.42
S&P一般消費財 1246.84 -8.36 -0.67
S&P素材 464.08 -6.29 -1.34
S&P工業 767.56 -8.28 -1.07
S&P主要消費財 738.51 -6.60 -0.89
S&P金融 552.81 +1.73 +0.31
S&P不動産 251.34 -5.76 -2.24
S&Pエネルギー 609.47 -15.87 -2.54
S&Pヘルスケア 1485.16 +8.06 +0.55
S&P通信サービス 177.10 -1.89 -1.05
S&P情報技術 2262.40 -54.98 -2.37
S&P公益事業 377.51 -9.78 -2.53
NYSE出来高 10.38億株
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 27495 - 185 大阪比
シカゴ日経先物12月限 円建て 27480 - 200 大阪比