概要:パキスタンのミフタ・イスマイル財務相は18日、洪水が壊滅的な被害をもたらしているものの、同国が債務不履行(デフォルト)に陥る可能性は「絶対にない」と表明。経済安定化に向けた改革は軌道に乗っていると説明した。
9月18日、パキスタンのミフタ・イスマイル財務相(写真)は、洪水が壊滅的な被害をもたらしているものの、同国が債務不履行(デフォルト)に陥る可能性は「絶対にない」と表明した。
[イスラマバード 18日 ロイター] - パキスタンのミフタ・イスマイル財務相は18日、洪水が壊滅的な被害をもたらしているものの、同国が債務不履行(デフォルト)に陥る可能性は「絶対にない」と表明。経済安定化に向けた改革は軌道に乗っていると説明した。
イスマイル氏はロイターに「厳しい状況から(経済)安定への道は厳しいものだったが、(洪水発生で)一層厳しくなった」と指摘。その上で「慎重な判断を継続すれば債務不履行には絶対に陥らない。そのようにするつもりだ」と語った。
経済安定化に向けた主な政策や目標は依然軌道に乗っていると発言。洪水で被害が出た綿花などの輸入が増え、輸出が打撃を受けた状況によって経常赤字が40億ドル拡大したとしても、急減した外貨準備高を40億ドル積み増す余地は依然残されていると話した。
<12月の償還「必ず」履行>
イスマイル氏は、同国国債価格が下落し、債務不履行のリスクが高まったことは認めた上で、「市場は15─20日で正常化し、パキスタンが(財政政策について)積極的に慎重姿勢を取っていることを認識するようになる」と話した。さらに、12月に予定されている外貨建て国債償還(10億ドル)を「必ず」実施すると明言した。 イスマイル氏によると、パキスタンはアジア開発銀行(ADB)やアジアインフラ投資銀行(AIIB)、世界銀行から40億ドル超を確保した。また今年度内には、カタールとアラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビアによる約50億ドルの投資が実現する見込みという。