概要:[ニューヨーク/モスクワ 20日 ロイター] - 米飲料大手ペプシコは、ロシアで炭酸飲料「ペプシ」「マウンテンデュー」「セブンアップ」の製造を中止したことをロイターに明らかにした。 同社はロシアのウ
[ニューヨーク/モスクワ 20日 ロイター] - 米飲料大手ペプシコは、ロシアで炭酸飲料「ペプシ」「マウンテンデュー」「セブンアップ」の製造を中止したことをロイターに明らかにした。
同社はロシアのウクライナ侵攻を受けて、3月初旬にロシアでの販売・生産を停止すると発表していたが、ロイターの調査によると、その後もペプシコ製品の販売は続き、モスクワなどのスーパーやジムで販売されている缶やボトルには7─8月にロシア国内で生産したことが記載されていた。最も新しい日付は8月17日だった。
同社の広報担当は今月8日、ロイターに対し、ロシア国内でペプシなどの原液の生産を中止した後「ロシア国内の全ての原液がなくなり、生産が終了した」と説明。「3月の発表に沿った措置だ」と述べたが、販売状況についてはコメントを控えた。
生産停止発表後も生産が続いたことで、モスクワのほか、ウラジオストクやシベリアのクラスノヤルスクでも、ペプシコ製品は今なお広く流通している。モスクワのジム経営者は8月中旬にペプシを発注したという。
食品・飲料は西側諸国の対ロシア制裁の対象ではないが、一大市場であるロシアからの撤退の難しさが浮き彫りになった。ペプシコにとって、ロシアは昨年時点で米国、メキシコに次ぐ第3の市場だった。
複数のビールメーカーも生産停止を発表したが、モスクワでは今夏も外国産のビールの在庫が販売されていた。ライバルのコカコーラも3月の事業停止発表後、ロシアでの生産が続いた。