概要:FRBの大幅利上げ観測が引き続き売り材料となるほか、世界的な景気後退懸念もさらなる売り圧力になりそうだ。 また、月末、四半期末絡みの調整も予想される。 さらに、来週はユダヤ教の祭日が重なり、参加者が限
FRBの大幅利上げ観測が引き続き売り材料となるほか、世界的な景気後退懸念もさらなる売り圧力になりそうだ。
また、月末、四半期末絡みの調整も予想される。
さらに、来週はユダヤ教の祭日が重なり、参加者が限られるため積極的な株式相場への投資は見送られそうだ。
ほか、FRBがインフレ指標として重要視している最新の8月PCEコアデフレータやインフレ期待指数として注目の9月ミシガン大学消費者信頼感指数(確定値)での長期期待インフレ率にも注目だ。
結果がFRBの利上げペース加速計画を後押しすると一段の下落に繋がるだろう。
9月FOMCでは市場の予想通り3会合連続の0.75pt利上げが決定された。
パウエル議長は会合後の会見で「主なメッセージはジャクソンホール会議の講演内容から変わりはない」とタカ派色を緩めなかった。
FRBメンバーは年末までに政策金利であるFF金利誘導目標を4.4%まで引き上げると想定。
年内に残る2会合で1.00pt、もしくは1.25pt近くの追加利上げを想定していることになる。
また、来年第1四半期も利上げを継続することを想定。
量的引き締めも加わり更なる重しになりそうだ。
加えて、ロシアのプーチン大統領は、ウクライナ侵攻をめぐり第2次世界大戦以降初めてとなる部分的動員令に署名し侵攻を継続する構えを示した。
核兵器使用などの可能性もほのめかしており、地政学リスクの上昇も上値を抑制しそうだ。
経済指標では、8月シカゴ連銀全米活動指数(26日)、8月耐久財受注、7月FHFA住宅価格指数、7月S&P20都市住宅価格指数、9月コンファレンスボード消費者信頼感指数、9月リッチモンド連銀製造業指数、8月新築住宅販売件数(27日)、8月前渡商品貿易収支、8月中古住宅販売仮契約(28日)、4-6月期GDP確定値、週次新規失業保険申請件数(29日)、8月個人所得・個人支出、PCEコアデフレータ、9月シカゴPMI、9月ミシガン大学消費者信頼感指数確定値(30日)などが予定されている。
主要企業決算では、給与・人事関連アウトソーシングのペイチェックス(28日)、スポーツ用品ブランドのナイキ、半導体メーカーのマイクロン・テクノロジー、中古車販売のカーマックス(29日)などが予定されている。
ナイキはすでにアナリストが投資判断を引き下げたが、中国都市封鎖の影響やコスト高で売上減が警戒される。
また、半導体メーカーのマイクロンも今年の業績は冴えず、見通しで下方修正などに警戒しておきたい。
電気自動車メーカーのテスラは30日に、AIデーを開催予定で内容に注目だ。
マスクCEOは人型ロボットなどで才能のあるエンジニアを同社に惹きつけることを狙っているようだ。
(Horiko Capital Management LLC)