概要:30日の欧米外為市場では、ドル・円は上げ渋る展開を予想する。 ユーロ圏や英国のリスク要因への警戒感が続き、ドル選好地合いとなる見通し。 ただ、政府・日銀による先の為替介入の効果で、145円付近は警戒感
30日の欧米外為市場では、ドル・円は上げ渋る展開を予想する。
ユーロ圏や英国のリスク要因への警戒感が続き、ドル選好地合いとなる見通し。
ただ、政府・日銀による先の為替介入の効果で、145円付近は警戒感から円売りは抑制されそうだ。
今週急激に下落したユーロやポンドが巻き戻され、前日の取引では月末のフローが絡み欧州通貨の買戻し・ドル売りに振れた。
その影響でドル・円は144円後半から前半に失速したが、売り一巡後は下げ渋る展開。
本日アジア市場は米10年債利回りがやや持ち直しており、緩やかなドル買いに振れた。
全般的に欧州発のリスク要因が意識されやすく、安全通貨のドルと円が買われた。
ドル・円は日米金利差により上昇基調を維持する。
この後の海外市場は引き続き欧州発のリスクが警戒される。
特に、英トラス政権による減税主体の経済政策への懸念は根強く、ポンドへの下押し圧力は弱まっていない。
また、ユーロ圏はインフレ高進で金融引き締めが期待される半面、景気の先行きを不安視したユーロ売りが見込まれるため、ドル・円はドル選好地合いで押し上げられる。
ただ、政府・日銀は前週、145円後半で為替介入に踏み切り、145円付近では円売り縮小で攻防が予想される。
【今日の欧米市場の予定】
・17:30 英・8月住宅ローン承認件数(予想:6.20万件、7月:6.38万件)
・18:00 ユーロ圏・9月消費者物価指数(前年比予想:+9.7%、8月:+9.1%)
・18:00 ユーロ圏・8月失業率(予想:6.6%、7月:6.6%)
・21:00 南ア・8月貿易収支(予想:+237億ランド、7月:+248億ランド)
・21:30 米・8月個人所得(前月比予想:+0.3%、7月:+0.2%)
・21:30 米・8月個人消費支出(PCE)(前月比予想:+0.2%、7月:+0.1%)
・21:30 米・8月コアPCE価格指数(前年比予想:+4.7%、7月:+4.6%)
・21:30 バーキン米リッチモンド連銀総裁講演(ヒスパニック系商工会議所)
・22:00 ブレイナード米FRB副議長開会あいさつ(NY連銀主催会議、金融安定化関連)
・22:45 米・9月シカゴ購買部協会景気指数(予想:51.8、8月:52.2)
・23:00 米・9月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値(予想:59.5、速報値:59.5)
・24:00 ボウマン米FRB理事オンライン討論会参加(大手銀行管理)
・01:30 バーキン米リッチモンド連銀総裁討論会参加(ジョージメイソン大学、インフレ関連)
・05:15 ウィリアムズNY連銀総裁閉会あいさつ(NY連銀主催会議)