概要:来週の東京株式市場は、強含みが想定されている。経済シンポジウム(ジャクソンホール会合)でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長による講演の内容次第という見方もあるが、ネガティブな場合についても織り込まれており、イベント通過で安心感が生じるという。潜在的な買い需要が大きいなど、好需給も注目され、きっかけ1つで踏み上げに発展する可能性もある。
8月26日、来週の東京株式市場は、強含みが想定されている。
[東京 26日 ロイター] - 来週の東京株式市場は、強含みが想定されている。経済シンポジウム(ジャクソンホール会合)でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長による講演の内容次第という見方もあるが、ネガティブな場合についても織り込まれており、イベント通過で安心感が生じるという。潜在的な買い需要が大きいなど、好需給も注目され、きっかけ1つで踏み上げに発展する可能性もある。
日経平均の予想レンジは2万8500円─2万9500円。
ジャクソンホール会合については「極端に悪い話が出たとしても、かなりの部分については織り込んでいる」(岡地証券・投資情報室長の森裕恭氏)とみる関係者が多い。むしろ、ヘッジをかけていた投資家が多いとみられ「会合終了を契機に買い戻しが活発化するかもしれない」(東洋証券・ストラテジストの大塚竜太氏)という。
市場では株高の展開を予想する声も多く「関心は高いが、そもそもジャクソンホール会合では具体的な政策を示唆することはFRBの内規違反。大きな材料にならなかった場合は、警戒の反動で株高にバイアスがかかる可能性もある」(大和証券・チーフテクニカルアナリストの木野内栄治氏)との指摘があった。
当面のタイムテーブルをみると、月末月初で内外で重要経済指標が目白押しとなる。とりわけ、2日に発表される米8月雇用統計に対する注目度が高い。そのため引き続き1週間を通じて「模様眺めとなり、薄商いが継続することも想定される」(野村証券・投資情報部ストラテジストの神谷和男氏)という。ただ「板が薄い状態が続けば、少しの買いで上昇に弾みがつくこともありうる」(雨宮総研・代表の雨宮京子氏)状況だ。
そうした中で、潜在的な買い余力の大きさに関心が集まっている。とりわけ注目されるのは、ベア型の日経平均ダブルインバースの信用残高。前週末現在で、同ETFの買い残(通常の銘柄ではカラ売りに該当)は約2億単元で「相場全体が踏み上げに発展する素地は十分。9月に入ると中間配当の権利取りも意識されるため、ショート系のポジションは苦しくなる」(東海東京調査センター・シニアストラテジストの中村貴司氏)との声が聞かれる。
証券ジャパン・調査情報部長の大谷正之氏は「直近の下げ相場で調整に一巡感が生じた。月末月初は高いというアノマリー通りの相場が期待されている」と話していた。
※経済指標予測[JP/FOR]
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政府は26日、ウクライナ侵攻を続けるロシアで部分的動員令が発出されるなど、最近のウクライナを巡る国際情勢を受けロシアに対する追加制裁措置を決定した。
東京株式市場で日経平均は、前営業日比162円37銭高の2万8641円38銭と、続伸して取引を終えた。前日の米市場での長期金利低下を受け、ハイテク株比率の高いナスダック総合が上昇したことから、半導体関連株やハイテク株を中心に堅調だった。ただ、イベント前で後場は徐々に様子見姿勢が強まり、1日を通して商いは薄かった。
来週の外為市場でドルは底堅く推移すると予想されている。米大幅利上げ観測やユーロ安基調を背景に上値余地が意識されやすい。米連邦準備理事会(FRB)高官による発言や主要な経済指標を見極めながらの展開となりそうだ。
午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場終盤(136.50/53円)から上昇し、136.85/87円付近で推移している。時間外取引の米長期金利の上昇を背景にドル買い/円売りが優勢となった。